【校長のひとりごと】プレイバック・熊対応(その3)
前回ご紹介した取組に続き、一連の動きを振り返ります。
■6月14日(金)
15:00過ぎ この日、保護者の方からいただいた「校庭で体育をさせたり休み時間に遊ばせたりして大丈夫なのか」というお問い合わせに対して、感覚的な返答ではなく専門家の知見を得た上で責任をもってお応えする必要があると考え、以下に問い合わせる。
◇松江市農林基盤整備課
◇島根県中山間地研究センター(飯南町)
17:53 島根県中山間地研究センターより、以下のとおり連絡をいただく。
・熊が小学校敷地に侵入するルートがあるのかどうかについては、専門的知識がある者に確認をしてもらうべき
・侵入ルートがなく、誘引物(熊の好む食糧など)がないのであれば、そこまで警戒をし続ける必要はないと考える

(上)県中山間地研究センター(飯南町)の全景(当該センターホームページより)
18:55 上記専門家の回答を踏まえ、すくーるメールにて翌週以降も対策を講じながら校庭での活動を継続する旨、保護者の皆様にお伝えする。
■6月17日(月)
7:20頃 この日から9名の児童がお世話になる通学合宿先の宍道公民館に赴き、佐藤館長さん、宍道町青少年育成協議会長 佐藤誠先生ほかスタッフの皆様に挨拶。佐藤先生からは、子どもたちが自主的に行動して素晴らしいと価値づけていただきこちらも嬉しい思い。
熊のことで一時実施の可否を検討されたとのことだが、無事実現してなによりと一安心。
7:50頃 佐々布交差点にて立哨を済ませ学校に戻ると、川向かいの駐車場に児童を送ってくださった保護者の皆様のたくさんの車を見かける。

11:30頃 前週問い合わせた県中山間地研究センターから提言のあった「専門家による熊による事故防止のための本校現地調査」を前に進めようと、照会いただいた専門職員がいらっしゃる「県東部農林水産振興センター」の担当職員の方に来校を打診し受諾いただく。
昼前 熊鈴が届いた旨の連絡を受け、下記文書とともに、まずは1年生から4年生までに配付。
■6月18日(火)
7:45頃 佐々布交差点にて立哨。登校班が保護者の方や見守り隊さんの同伴をいただきながら登校。ランドセルには前の日に配付した熊よけの鈴がしっかりと装着されていることを確認。
学校で合流したほかの子たちの熊鈴も見せてもらう。子どもたちの引き締まった表情が印象的。
10:00前 熊の生態に詳しく、出没案件のたびに現地踏査なども繰り返し行っていらっしゃる下記二名の方が来校され、早速、校庭、校地廻りを巡視していただく。
島根県東部農林水産振興センター林業部 林 真弘 部長
同 林業振興課林業振興第一係 小宮 将大 主任(鳥獣対策)
踏査を通して次のアドバイスをいただく。
・校庭、校地
・5日(水)以降、継続
・学校
・熊を敷地内に入れないとなれば、最も有効なのは電気柵の敷設である。しかし、これをを張
(アンダーパスを通って集団登校する子どもたち)
・校庭、校地
・川を通り道にする熊
踏査後、校長室で、
・人の声がする体育の授業や昼休みの
・学校
・今後目撃情報が無い場合でも6月末までは現在の警戒態勢を解
などの示唆をいただいていると、ちょうど1、2年生の学校探検のチームの姿が見える。
「学校探検に来ました。入ってもいいですか。」「あ、お客さんだ!」「こんにちは!」
「こんにちは、みんな、元気だね。」
お二方に許可を得て、せっかくの機会だからとこのチームの子どもたちを招き入れる。
児「熊鈴は本当に熊をやっつけることができるんですか?」
専「熊よけの鈴は、熊が来た時に自分がどうするかというよりも、『人間がここにいるよ、近づいちゃだめだよ』と臆病な性質の熊に知らせることで、ぼくたち私たちを守るためのものなんだよ。」
児「へえー。わかりました。」
・・・2年生から1年生への校長室の説明も大事だけれど、即席で行われた1、2年合同の「熊から命を守る出前講座」が極めて有効と実感。
◇6月20日(木)の給食

○大豆入りキーマカレー ○牛乳 ○ひじきのサラダ ○フルーツミックス
<ご家庭で補っていただきたい食品群> たまご、緑黄色野菜