【授業風景から】市立学校人権教育訪問指導を受けました
去る11月28日(木)午後、標記の訪問指導があり、松江市市民部人権男女共同参画課より3名の先生方をお迎えし、人権教育についての研修を深めました。
この訪問指導は同課が主管し、市内の学園組織ごとにローテーションを組んで毎年度実施しているものです。当 宍道みずうみ学園は昨年度が来待小、一昨年度が宍道中を会場として行ったため、今回は本校での開催となりました。
したがって、この日はこの2校のほかしんじ幼保園の先生や、宍道地域人権教育推進協議会の山本会長様、小豆澤・安田両副会長様、学校運営協議会委員の立場で南波PTA会長様にもお出かけいただき、後段の研究協議まで熱心にご参加いただきました。
この日の授業者は6年2組担任の堀江教諭です。社会科の時間として、わが国の歴史に関する単元「町人文化と新しい学問」の授業を公開しました。
単元名どおり、江戸時代の町人文化の隆盛や学問の振興について系統的に学ぶ学習ですが、併せてこの時代にあった様々な不合理な事象に対して、団結した民衆は歴史を動かす大きな力があることに気づくことができるよう指導することがここでの要諦です。
前時までに、団結した民衆が起こした「一揆」や「打ちこわし」について学んだこどもたち。この時間初めて出会った「岡山藩内において厳しく差別されてきた人々の蜂起」も、同じく激しい動きを予想しました。
それは、「倹約令」に続き、差別を助長する不合理な「御触書」が示され、従うよう強制されたからに他なりません。
ーー 「でもね、人々は強硬な手段に出ることなく、非暴力でそれを撤回してもらおうと努力したんだよ。」
このことに、そんなことはあるのか、また、なぜ非暴力で収めようとしたのかをグループで話し合うなどして思考を深めていきました。
担任は適宜こどもたちの間を廻り、協議に対して助言したり価値づけたりしていきます。
差別された人々はどんな思いで行動したか考えるこの時間のめあて通り、それぞれ真剣に考える様子が見られました。
こどもたちの下校後、研究協議を行い、来校いただいた人権男女共同参画課の村上教育指導官、中村、陶山両指導講師の各先生より指導講評をいただきました。
中村先生からは、小学校社会科で指導する人権教育においては、教科としての目標達成に加え、人権教育を通じて育てたい資質・能力を明確にした授業づくりの必要性について指導していただきました。
陶山先生からは、「渋染一揆」と呼ばれるこの時間の授業を通して同和問題学習を行うことの意味について、教材研究を行ううえで大切にしたい視点等について具体の指導をいただきました。
結びに村上教育指導官からは、学級の受容的な雰囲気が人権教育を展開していく上で非常に大きな必須要素であり、6年2組はまさにその雰囲気に満ち溢れていたこと、こどもたちへの日常の関わりすべてが人権教育そのものであり、こどもたちはそこから受ける有形無形なものすべてに感化され人権意識を高めていくこと(「隠れたカリキュラム」)を指導していただきました。
もちろん授業者だけではなく、すべての職員にとって大きな学びになったこの日の訪問指導でした。人権を基底に据えた教育活動に今後とも鋭意取り組んでまいります。
3名の指導の先生方、また、宍道みずうみ学園内のご参加の先生方に心より厚くお礼申しあげます。ありがとうございました。
□12月4日(水)の給食

○ご飯 ○牛乳 ○鶏肉の味噌マヨ焼き ○大根と水菜のサラダ ○かき玉汁
<ご家庭で補っていただきたい食品群> 乳製品、果物