今週も教頭先生に活けていただいた花が癒しを与えてくれる校長室です。

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 さて、先週24日(木)から2日間にわたり、全国から約2,200名の小学校長が阿波徳島に集い教育研究協議会が行われたので参加してきました。

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 2日目の25日(金)には記念講演の時間が設けられ、徳島県内に設立された「神山(かみやま)まるごと高度等専門学校」("まるごと"も含めて正式名称なんですよ。)の事務局長・松坂孝紀氏によるお話を伺う機会を得ました。

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 (以下、「私が話す内容を、どうかSNS等でどんどん拡散してほしい」と講師さん自ら冒頭でおっしゃったので、気の向くまま掲載します。)

 徳島県にある神山町(かみやまちょう)。寡聞(かぶん)にして存じ上げなかったのですが、人口およそ5,000人の小さなこの町に、2023年春に全国発の私学の高専が開校しました。

 この日は、学校を立ち上げるまでの苦難に満ちた長い道のりのエピソードを中心にお聞かせいただきました。

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 ふと思ったのは、「なぜそんな小さな町に高専を創ろうと思ったのだろうか?」という素朴な疑問です。

・・・そんな疑問を見透かされたかのように、松坂氏は下のスライドを提示されました。やはり、同じ疑問を持たれている人が多かったのですね。

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 松坂氏曰く、「新しいコトが生まれる可能性を含む町だったから」とのことでした。「言い換えれば、『人と異なることを応援する風土』がある町だったからでしょうね。」とも。

 ーーーこのお話を聴いて、もしかしたら、私たち日本の学校教育の中で「人と同じことを同じようにできることがよいこと」という風潮を育てすぎたのではないか、と反省した次第です。(この"出る杭は打たれる"的な無言の抑圧は『同調圧力』といわれ、例えば以下のように、学校教育の副産物として論文が発表されている分野でもあります。)

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 もう一つ心に残ったことがあります。以下は、この高専に入学するための入試問題の一部です。(掲載に許諾を得ています)

 15歳の段階で、自分が住む町の魅力を発見し、その魅力をテクノロジーを活用してさらに向上するアイディアを提案する・・・、なかなかにハードな課題であり、決して机上の学習だけでは立ち向かえない問題だなと思いました。おそらく様々な生活体験の中で失敗も重ねてきた、いわば骨太なこどもこそが向き合える問題だな、と感じました。

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 やはり、この学校は「正解のない問いに対して独自の解を出せる人」、あるいは「必要な学習を続ける意欲があり、学んだことを活かせる人」を求めていることがわかりました。

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 なぜ校長の集まりでこの講師さんがこのお話をされたのか、という最初に抱いていたハテナがすっと解決した、それだけ示唆に富むお話をうかがうことができました。

 だからこそ今後、「講演を聴いた」事実のみにとどめず、これからの時代に求められる学校の在り方を考えていこうとする人々に骨子を伝えていくことも、参加させていただいた者の務めと強く心に刻みました。

 

◆10月30日(水)の給食

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○ご飯 ○牛乳 ○ヤンニョムチキン ○もやしのナムル ○もずくスープ

<ご家庭で補っていただきたい食品群> 魚介類、いも類

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